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スカラ座初日 -2 波乱の幕開け-

スカラ座初日

初めての私達でも、異様な雰囲気が理解できた。
指揮者が登場した時にブーイングをしている観衆もあり、一方でブラボー・マエストロと叫んでいる観客あり。

何かが起っていることだけしか理解できなかったが、通路に張ってある出演者の主役の名前が訂正されていることに気づいた。
印刷を差し替えることができないということは、急なことなのだろう。

代役ということなら、少しレベルが下がるということなのかと思いをめぐらせた。
本来この座いるはずだった歌手は外観も素敵だったのなら、もっと感情移入できただろうにと。
主役は目を見張るほどの巨漢だったから。
きっと、その歌手を出演を楽しみにしていたファンは嘆いているだろう。

後日、その筋の方にから間接的に聞いたところによると、病気のために役を降りたかのように発表されているが、実は指揮者とプロデューサの陰謀によって不当に役を降ろされたと前日の新聞に暴露したとのことだった。

なるほど理解できた。

しかしながら、外観の件は別として、代役は主役をしっかりと勤め上げていた。
途中から観客も納得したようで、惜しみない拍手を送っていた。
出演する予定の歌手は、その盛を過ぎていたので降ろされたけれど、本人は納得できなかったとの見方が優勢なようだ。

ともあれ、少々下手でもいいからかっこいいカルロの方が良かったと思う浅はかな私。


ドン・カルロの内容については別に描きたい。