宇宙飛行士若田さんの講演会に行ってきた
海外の都市にいると、普段お目にかかることが難しい人々に出会うことが出来る。
NYもそう。
今回は宇宙飛行士の若田光一さんの講演会へ行った。（←講演会オタク？）
夫は講演会前日の催しでお会いした若田さんの名刺をもらって帰ってきた。
（家宝に致します）
実はミラノ時代にも、若田さんの子供向けの講演会があって、たくさんの子供達が夢に向かって努力する大切さを教えてもらった。
質問コーナーでは、どんな要領を得ない愚問や同じ質問内容でも必ず、「良い質問だねー。」と一言入れてくれる。
ナサでは、質問されたら必ず「良い質問だね。」と心を込めた一言を入れなければならない訓練マニュアルでもあるのかと思うほど、これほど忍耐強く、寛容に応えてくれる人を見たのは初めてだった。
話の内容は忘れても、（←すみません）この質疑応答の鮮烈な印象は決して忘れない。
ましてや、現役の宇宙飛行士に褒めてもらった子供たちは、一生忘れないんだろうな。
その時、うちの子はまだ幼稚園生だったので、途中でごねて、訳が分かっていなかったのが残念。
今回は大人向けの講演。
前回の人柄のすばらしさに感動したため、もう一度マンハッタンまで足を運んだ。
いやはや、選ばれた精鋭だけが行くことが出来る宇宙ステーションで、船長という大役を任された方はやはり違う。
人種を超えて、ブレのない信頼感、人柄、実力、語学力（ロシア語、英語）、判断力、ユーモア・・・・。
個人の利益ではなく、チームの利益の為に尽力、集中する姿勢がかっこいいー。
夢やきれいごとばかりではない現実的な質問にたいしても、バランスの取れた明快な応えに頷くばかりだった。
さすがに子供相手ではないので、「良い質問だね。」という発言は無かったものの、必ず、「ありがとうございます。」とか、「難しい内容をご存知ですね。」といった意味のことを必ずつけていらっしゃった。
日本の技術に対する信頼が、船長として日本人も活躍できる道を開いたという話も謙虚な若田さんならでは。
日本人でもこんな素晴らしい人がいるというのを誇りに思ってしまうほど。
帰宅後、日本のニュースをみると、解散の話題が多かった。
若田さんの様なバランスの取れた視点で見ると、今の日本はどんなふうに映るのだろう。
こういう素晴らしい方が若い時から政治家を目指す土壌があったならと思う。
アメリカでは、宇宙飛行士で後に政治家になった人もいるが、日本では腹黒い政治家に利用されるだけ利用されてつぶされてしまうだろうか。
お話の中では、今後活躍する予定の若手の日本人宇宙飛行士が紹介されていた。
明るい話をきくと、嬉しくなる。
活躍を祈るばかり。
