どこでもブログ

役に立ちそうなこと、失敗談などを適当に書いています

欧州紀行 小麦粉編

イメージ 1

料理好きがはじめて欧州生活をする時、まずつまずくのが小麦粉。
日本の小麦は薄力粉が一般的で、欧米は中力粉が主流。


この薄力粉と中力粉、強力粉のカテゴリー分類の基準はたんぱく質グルテン)の量。
それに加えて、粒の細かさもある。
とりあえずは、グルテンの量をコントロールすれば薄力粉から強力粉まで(グルテン量のみ同じものを)作ることが出来る。


片栗粉やコーンスターチのようにグルテンの量の少ない粉を混ぜれば、中力粉でも薄力粉に似たものができる、一方、中力粉にグルテンを混ぜれば強力粉に似たものができる。
「似たものが」と表現したのは、粒子の大きさなど原料小麦の個性によって品質が異なるためです。



・オランダ

自然食品を扱うドラッグストアならグルテンがあったので、気軽に薄力粉から強力粉まで作ることが出来たので、一日おきにホームベーカリーを使っていた。


・スイス

グルテンを入手できず苦戦。
ここの小麦の特徴は、白い小麦よりも少しだけ胚芽の入った小麦が一般的なところ。
健康志向が強いので、ジャガイモは皮ごとたべるし小麦も胚芽を好む。
白い小麦のパンは週末だけのお楽しみ。
週末になると、縄のような模様のパンが店頭に並びます。

この頃はじめてライ麦粉や古代小麦粉に出会いました。
ライ麦(セーグル粉)はたんぱく質が豊富で健康にいいものですが、扱いが難しいのが特徴。

古代小麦粉は品種改良されていない昔からの小麦粉だと聞きます。
特徴は、小麦アレルギーが起きにくいということ。
西欧で小麦アレルギーになってしまうと、かなりつらいはず。
自然食品店では、アレルギーの元になるグルテン除去食品を探す人は多いけれど、グルテンを探すのはあなたが初めてだと言われたこともあった。
高価ですが、小麦本来の力強さを楽しめる。
これまた胚芽入りなので、古代小麦100パーセントで焼こうとすると扱いが難しいパンです。



・イタリア

グラノ・デューロという粉がたんぱく質が豊富でとても個性的な粉を教えてもらったので、週末アンパンを焼いてみました。
黄(黄金?)色が美しい粉なので、卵をふんだんに使ったパンのようです。
グルテンが豊富なだけあって良く膨らみます。

ただ、戸惑うのは粒子がとても大きいためか、食感の繊細さにかけるところ。
何となく、パネトーネのようなリッチ系のパンになってしまいます。

今回入手したのは、GS(カルフール系都市型)スーパーで一般的な小麦よりも高級感のある包装。
価格が他よりは高いのですが、たんぱく質が中力粉の9%あります。

さて、日本製のホームベーカリーで手抜きして作れるかどうか。


参考までに、たんぱく質グルテン)の割合。
資料によって数値は異なります。

強力粉 13%(11.5%~12.5%)

中力粉 9%(7.5%~10.5%)

薄力粉 7%(6.5%~8.5%)